9~10日 赤岳

<山行報告>  八ヶ岳 赤岳

<日程> 2016年 1月 9日(土)~ 10日(日) 晴れ

<メンバー> K(リーダー)、K、M(記)

<コースタイム> (1/9) 美濃戸11:15 ~ 14:01行者小屋

(1/10)行者小屋7:12 ~ 8:31文三郎のコル ~ 9:14赤岳頂上9:38 ~10:17文三郎のコル ~ 10:57行者小屋12:24 ~ 14:25美濃戸

(一日目)

八ヶ岳最高峰の赤岳へ。今年は雪が少なく、中央道から見える南アルプスもこの時期には珍しく少しだけ、鳳凰三山や、甲斐駒ケ岳にはほとんど雪はありません。お天気も良く雲一つ無い青空。期待できそうで心ワクワク。が、八ヶ岳だけに雲がぁ~見事にそこだけ、何故に?そのうち取れる事を願いつつ、快適に美濃戸口へ。ここから更に上のやまのこ村駐車場へ向かいます。雪が全く無く、しかも土道は車幅に抉られKリーダーの車のお腹が、ガリガリっと時々音をたてながら走行します。大丈夫でしょうか?程なく無事駐車場に到着。「何も漏れてないから大丈夫だ!」リーダーの言葉でKさんも私も一安心。

 身支度を済ませ、いざ出発。雪山装備、しかもテン泊なのでザックが重い、、、隣のリーダーは私の比ではありません、30㎏?の高く積まれたザックを背負いサクサク歩き早い早い!毎度の事ながらびっくりぽん!必死について行きます。歩き始めは全く雪は無く、少し現れては、また無くなる状態が続きアイゼン無しの登り。部分的に凍った川がとても冷たそうですが、私達は風も無いので暑い暑いと言いながら登ります。途中、小さな石碑の所で休憩、リーダーが何やら探している様子?25年も前に山仲間の方が雪崩に遭い亡くなられ、その石碑がこの辺にあったはずだとの事。お話を聞きながら、雪山の怖さを改めて感じてしまいました。無事に登って帰れます様にと心の中で祈ります。

 樹林帯を登るにつれ、雪景色に、青い空が広がって白く染まった木々が青空に映え、なんと美しいこと!雪山は、装備も登るのも大変ですが、この冷たい静かな白とブルーの世界は何とも言葉にできない喜びです。そして、行者小屋テン場へ到着。

 沢山のテントでテン場は賑わっています。私達もテントを建て、準備し、いよいよ待ちに待った夕食です。いつもの様にKシェフが腕を奮ってくださり、タップリニンニクの豚肉焼き。ジュージュー焼かれるお肉をKさんと眺めながら、テンションが上がります!ビールで乾杯し、何回にも分けて焼かれた沢山のお肉はジューシーで柔らかく、ニンニクが効いていて美味しいこと!!冷めた身体がお腹の中から温まってくるのを感じます。次はご飯とマーボー豆腐。春雨でなく?紙パックに入った豆腐持参、タップリのネギも入ってこれもまた美味しい。リーダーはお酒も持参で重いでしょうに。だが、しかし、お酒は別腹ならぬ、別肩とのこと(笑)さすがは、Kリーダー。おつまみの焼いたスルメもいただき、お腹も、心も満足で、明日のことを考え、早々に就寝。

 キンキンに冷えた夜空に星が美しく輝き、明日が晴れて無事に登頂出来ます様に。

(二日目)

 早朝四時半起床。外は真っ暗、星は見えません。雲がある様子です。朝ごはんの卵とわかめタップリ雑炊をいただき、身支度を整えます。リーダーから、雲の様子を見ながら山頂で晴れる様、少しゆっくり出発しようという事に。今日は風が強そうなので、山頂で寒くない様にしっかり着こんでと言われ、重ね着でパンパンになった身体にハーネスを装着し、準備完了。

 7時になりいよいよ出発。空はどんよりとしていますが、まだ風はなく気温はかなり低い感じです。しばらくは樹林帯の歩き、文三郎尾根へ向かう分岐を過ぎ、だんだんと足が重く感じてきました。暫くぶりの12本アイゼンのせいか、脚力の衰えか?ゆっくり歩きでしか前に進めません。ようやく樹林帯を抜け、眺めの良い尾根道に変わり、青空が広がり晴れてきました。休憩で少しでもシッカリ歩ける様に、アミノバイタルを摂取し歩きます。思った程風が無いから、アンザイレンしないで登るとリーダー。あっ、ハ、ハイ。Kさんは大丈夫でしょうが、私?大丈夫かなぁ~~不安な思いを胸に、ここは登るしかありません!時折吹きつける強風に足を踏ん張りながら、もう少しだからとリーダーに励まされ足を進めて行きます。キ、キツイ!素晴らし眺めを堪能する余裕が無い私。

「もう、着いたよ!」の声で、我に返り見上げると山頂です!まだまだだと思っていたので本当に嬉し~い。ヤッター!!山頂からの眺望は素晴らしく、富士山がクッキリと美しく聳え、南アルプスの山々、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、その向こうには北アルプスの山々がぁ~。山頂は本当に苦しみを喜びに変えてくれる処。でも、風が冷たく、時折硬い雪が舞って顔に当たります。が、「こんなものそよ風だ!」とリーダーのお言葉。このそよ風でやっと登れた私、本当の強風では、きっと無理でしょう~。晴れにしてくれたお山の神様に感謝。記念写真を撮り、暫く頂上の景色を堪能した後下山開始。

 下山中に事故が多く、アイゼンの爪に引っ掛けない様に注意して、自分のペースで慎重にとのリーダー指示で下って行きます。目の前には、阿弥陀岳の姿が美しく光っています。ゴツゴツと荒々しい硫黄岳の姿も眺めながら、無事にテン場へ戻ってきました。軽く行動食を口に入れ、テント撤収し、下山。途中でアイゼンを外し、所々スケートリンクの様にカチカチに凍った道を、ビクビクしながら転ばないように下り、駐車場に到着しました。

 八ヶ岳の眺めが良い日帰り温泉で汗を流し、少し渋滞はあったものの、スムーズな帰り道でした。Kリーダー、運転、重い重い荷物、美味しい食事、雪山歩きのご指導等々、本当にお世話になりました。ご一緒して頂いたKさん、優しく穏やかな中に、時折笑ってしまうフレーズが私のツボにハマって面白く、「安心してください、穿いてますよ!」また聞かせてください(笑)

 赤岳登頂、それもこの時期の雪山に登れたのは、お二人とご一緒できたからこそ叶えられたと強く思い感謝致します。また、ご一緒してください。ありがとうございました。

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