27~30日 双六岳~槍ケ岳

日程: 2016年8月27日〜29日

メンバー:K田さん、K浪さん、O津さん、I藤(記)

コースタイム:

(8/27)登山者用無料駐車場11:23~11:31新穂高温泉駅11:40~12:31穂高平小屋~13:35白出沢~14:38チビ谷~15:15滝谷出合~16:24槍平小屋

(8/28)槍平小屋4:32~6:15千丈沢乗越分岐6:25~7:38飛騨乗越7:48~7:58槍ヶ岳山荘8:14~8:35槍ヶ岳頂上9:08~9:42槍ヶ岳山荘10:11~10:50千丈沢乗越~11:10千丈沢乗越分岐~12:28槍平小屋13:18~13:58滝谷出合~15:57穂高平小屋

(8/29)穂高平小屋8:09~8:52新穂高温泉駅~9:12登山用無料駐車場

 

いつも遠くから見ていた。あなたはどこから見てもわかる。

勇ましい顔立ち、凛々しいたたずまい。近寄るには勇気がいる。

でも、そんなあなたにみんなが憧れる。もっと近づきたいと。

トンガリ頭の険しい山、いや岩というべきか。そう、北アルプスのドン槍ヶ岳。

 台風10号が接近している。土砂降りの中、新穂高へ向かうチームK田。8割がた諦めていた。今年も無理か・・・。去年は上高地から槍を目指したが、悪天候でババ平止まり。テント水浸し状態で一晩を明かす。忘れられない思い出となった。この経験は精神面を強くした。だから雨なら諦めはつくし、雨でも一泊くらいはしてやろうくらいの心持ち。

 小屋までは霧と小雨が降ったり止んだりを繰り返した。とにかく湿気が多くて髪から汗が流れ出る。格好つけることもせず、重いザックを担ぐ。山だけに集中できる時間。途中、骨折して救助隊におんぶされている人がいた。台風の影響で下山客が多い。この先、大丈夫だろうか?!

初日の目的地である槍平小屋に到着。受付を済ませようとすると、小屋の看板に「沢の増水が危ない」との文字が。小屋の番人に、明日雨の場合は絶対下山するようにと強い口調で注意を受ける。これには流石に怯んだ。やはり今年も無理なのか。とにかく明日の天気次第。ここでも8割がた諦めていた。

しかし、今はほぼ降っていない。去年より状態が良い。早いとこテントを設営して宴会だ。K田シェフは今回も私のリクエストに応えてくれ、肉祭りとなった。このパワーを是非明日のアタックに使いたい。真っ暗で静かでゆったりとした夜を堪能しながら寝床についた。

 夜中2時起床。いつもの事ながら、テントで熟睡できず、だるい体を起こしシュラフをしまう。朝ではないが、朝ごはんの準備をしていると、テントにパラパラと響く音。えーマジか!これはまさしく雨だ。下山の二文字がよぎる。降ったり止んだり。重苦しい空気が流れた。とりあえず、朝ごはんの雑炊を頂く。K田リーダーかなり悩ましい表情。土砂降りなら諦めがつくのにと。

うーんと悩んでいるうちに雨は止み始めた。よし!行ってみよう!という判断を下す。

 4時半頃、登山開始。とうとう槍を目指す。ワクワクと不安が混じり合いながらヘッドランプの明かりを頼りに進む。勇者はトレランのカップルと私達のみ。しかし、天は私達に味方した。勇者を讃えるように天から光が差し込んで来る。遠くに焼岳が光を浴びて輝き出した。双六岳から続く西鎌尾根もまっすぐ伸びて姿を表す。雨はどこかへ消え去り青空と夏雲が流れる。オーこれこそ奇跡。槍ヶ岳アタック中にこんなにも恵まれるなんて。登りたくて、登りたくて、アドレナリン全開フルパワーで峠を目指す。

飛騨乗越に着くとそこには、夢に見た槍ヶ岳が!マリオでいうところのラスボス登場!目の前に圧倒的な存在がドドド〜ん。あんなところに人が登るなんて。槍ヶ岳山荘に近づくと更に存在は増してくる。ドデカイ岩の塊。マジこえー。

 勇気を持って覚悟決め、よし!いざアタック。K田リーダーのご指導を受けつつ一歩一歩よじ登る。ふーと息を吐きながら手に汗握って緊張はマックス!下は断崖絶壁。半分は生きた心地がしない。安全な場所なんてどこにもない。一人一人直登のハシゴに手をつける。これは自衛隊の訓練か?!とツッコミを入れつつ、「必死」という意味を初めて知ったかのように夢中でただひたすら登った。そして最後のハシゴ。こいつを倒せば・・・息を飲む。一歩一歩慎重に!頭の中で何度も繰り返す。最後の一段。体がふっと浮いた。

とうとう来てしまった。ここに!槍ヶ岳山頂!涙が薄っすらでた。K田さんと強く握手した。本当に感謝でいっぱいだった。そして、一緒にここまでの道のりを共にしたK浪さんとO津さん、団体戦でメダルを獲得した仲間のように思えた。実際、O津さんと私は卓球の愛ちゃんと美誠ちゃんのように励まし合っていた。(私の想像)山頂では標高3000メールの頂から北アルプスの山々を充分に堪能した。それも私達だけ貸し切り状態で。夏山でこんな日はめったにない。

下山もかなり緊張したが、1歩目を踏み出した後は少し余裕が出て絶壁からの景色を楽しむことができた。本当に槍ヶ岳を登ったんだと実感が湧いた。

下山後、槍ヶ岳から離れたくなくなった。いつまでも眺めていたい。憧れの存在が恋人になったような。でも、もう会えないような。切なさを残して槍ヶ岳を後にした。

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