4日(月)~6日(水)北岳
ついに実現しました、北岳大名山行! 最初の年は、山小屋が取れずに断念。
翌年は広河原までの道が落石通行止めで、なんと直前の中止。
そして執念の3回目。 週末山小屋満室もなんのその、3日間平日企画の強硬突破。
天気予報は連日晴天! 登頂予定日は降水確率ゼロ% 満を持して、いざ北岳へ!
<1日目>
11:45 広河原 ⇒ 15:00 白根御池小屋 ⇒ 16:10 乾杯
予定より早く芦安駐車場に着き、余裕を持って広河原に到着。
吊り橋から見下ろす広河原は正にその名の通り、実に気持ちの良い広々とした河原だ。
さて、今日の目的地、白根御池小屋までは標準コースタイムで約2時間半。
我々大名チームはその名に恥じぬよう、たっぷり3時間かけての到着を目指す。
歩き始めの樹林帯は蒸し暑く、汗がしたたる・・ 白根御池小屋分岐のあたりから徐々に斜度は急になってくるが、そんなことは既に学習済みである。 だからゆっくり行くのだ。
3分の1くらい登った辺りで、時折り視界が開け、白い山肌の甲斐駒が見えてきた。
空を見上げても天気は崩れる気配なし。 明日はどんなに綺麗に見える事だろう・・・?
これから見るであろう絶景を瞼に浮かべ、その後の急登も1歩1歩進む。
時間に余裕があると言うのは実に有難い。 そして15時、予定通り白根御池小屋に到着。
小屋前の広々としたスペースには、幾つものテーブルとベンチが、「早く飲んでください」と言わんばかりに迎えてくれた。 わかったよ、わかったよ、今すぐ君達の所に行って
飲むから、そんなに慌てないで・・・と、妄想が広がる。 慌てているのはコッチである。
早速生ビールを購入、喉に流し込む。 くぅ――! 山で飲むビールは格別だ。
<2日目>
6:00 白根御池小屋発 ⇒ 9:25 小太郎尾根分岐 ⇒ 10:15 肩の小屋着(2時間休憩)
12:25 肩の小屋発 ⇒ 13:15 北岳山頂 ⇒ 14:00 肩の小屋 ⇒ 14:50 乾杯
明け方目を覚ますと、外はまさかの雨。 しかも本降りの雨である。
昨晩の山小屋情報によると、天気予報は暗転し、霧~曇りとの事で、我々の士気も一気に下がっていたが、音を立てて降る雨にトドメを刺された。
本来なら、八本歯のコルをめぐり、北岳山頂を踏み、肩の小屋へ向かう計画であったが、安全を考慮し、今日は草滑りコースを行き、ひとまず肩の小屋を目指す事になった。
昼過ぎに晴れるとの予報もあり、晴れたら肩の小屋からピストンで山頂まで行っても良し、明日が晴れれば、明日山頂から八本歯のコルをめぐって帰っても良い。
一度決めてしまえば我々の気持ちの切り替えも早い。展望は無いが、足元の花がカワイイ。
特に私の大好きなコゴメグサが群生して沢山みられたのが嬉しかった。
草滑りの急登を登り切れば、あとは30分程の尾根歩き。 本来であればホットするところであったが、この日は寒く、吹き飛ばされそうな程の強風で、試練の道となってしまった。
10時過ぎに肩の小屋に到着すると、北岳に今日登るか、明日登るか、作戦会議が始まった。
午後になっても天気は好転せず、何も見えないのを承知で山頂を踏むか、明日晴れる事を祈って明日にするか・・・しかし、明日晴れる希望も薄く、とにかく山頂を目指そう!
不要な荷物を小屋に置き、ほぼ空身で山頂を目指した。
荷物が無いというのはこの上無いほどに幸せである。 強風の中でも何故か心も軽い。
大名山行であることを忘れ、迂闊にも標準コースタイムで山頂に到着してしまった。
山頂は予想通りのガスガス。何も見えない。でも、やはり山頂というのは気持ちがいい。
何といっても2番目に高い山なのだ。
達成感に満たされ、小屋に戻ってからの乾杯も、昨日とはまた違った味わいがあった。
夕方、短い間ではあったが、空が晴れ、遠くに富士山と、サンセットも見られたのは
頑張った我々へのご褒美であったか・・・
<3日目>
6:15 肩の小屋 ⇒ 6:45 小太郎尾根分岐 ⇒ 8:25 白根御池小屋着 ⇒
9:35 白根御池小屋発 ⇒ 12:30 広河原
最終日は肩の小屋から降りるだけ。小太郎尾根分岐までの稜線では昨日見えなかった景色が見えるだろうか? 足元の花の写真を撮ったり出来るだろうか?
そんな夢を見て昨晩眠りについたものだったが、我々の願いもむなしく、昨日よりさらに猛威を振るう強風だった。
稜線を通過した後は風は収まったものの、昨晩の雨で濡れた道は滑りやすく、慎重に1歩1歩、足を運ぶ。 標高を下げるにつれ穏やかに晴れ間が見て来て、白根御池小屋に到着した頃はすっかり晴天になっていた。そこで1時間のお昼休憩を取り、広河原へ向かった。
道中、昨日御池小屋から北岳に登ったが、強風でテントが張れず、御池小屋に戻り、今朝再び北岳に登り直すと言うグループや、広河原から北岳山頂まで、半日でピストンしてしまうお兄さんなど、とんでも無い強者達にも遭遇した。
3日間、色々な感動があり、色々な初めてがあり、少しの残念があり、盛沢山だったけど、何が一番良かったかな? でも、ありきたりだけど、やっぱり北岳山頂を踏んだ事。
そこを目指して行ったのだから。。。
<最後に>
まさか北岳に行けると思っていませんでしたが、無理のない行程だったからこそ行けたのだと
思います。 企画して下さった荒畑さんには本当に感謝です。
また、同行して下さったT原さん、W辺さん、本当に楽しかったです。 ありがとうございました。
❤T原さんが 、出会った花の名前を調べてくれました。こんなに沢山の花を見て来たんですね。
シラネヒゴダイ、イブキジャコウソウ、イブキトラノオ、センジュガンピ、タカネビランジ
トウヤクリンドウ、チシマギキョウ、オンタデ、タカネナデシコ、ウメバチソウ、ヤマハハコ
ハンゴンソウ、ミヤマキンポウゲ、タカネグンナイフウロ、シモツケソウ、オトコヨモギ、
チングルマ、コゴメグサ、マルバタケブキ